そして誰もいなくなった
(原題 And Then There Were None)
アメリカ/1945年
上映時間 97分

監督:ルネ・クレール
原作:アガサ・クリスティ
製作:ルネ・クレール/ハリー・M・ポプキン
脚本:ルネ・クレール/ダドリー・ニコルズ
撮影:ルシアン・アンドリオ
音楽:チャールズ・プレヴィン

出演:

バリー・フィッツジェラルド
 
ウォルター・ヒューストン
 
ルイス・ヘイワード
 
ローランド・ヤング
 
ジューン・デュプレ
 
ミーシャ・アウア
 
C・オーブリー・スミス
 
ジュディス・アンダーソン
 
リチャード・ヘイドン
 

「そして誰もいなくなった」はアガサ・クリスティ原作の傑作ミステリーの映画化。

本土から遠く離れた孤島の館に招待された8人の客が、テン・リトル・インディアンの童謡になぞらえて一人、また一人と殺されていく。

手紙によって招待された8人の男女の他に別荘には、1週間前に周旋所から手紙で雇われた執事のロジャース夫婦がいるだけで、主人の姿が見えなかった。

招待客をはじめ、手紙の差出人であるユー・エヌ・オーエンを誰も知らなかった。
本土との連絡は数日後に来るボートだけで、それ迄彼らは島に閉じ込められたことになる。

招待客の1人ヴェラは、ホールに置かれた10体のインディアンの置物から、10人のインディアンが最後は「誰もいなくなった」という古い童謡を思い出す。

一人が毒入り酒を飲んで咽喉をつまらせて死んだのを皮切りに、童謡の歌詞にそって一人一人殺されていく・・・・・・・・。

映画の結末は小説と違って、クリスティ自身が手がけた戯曲版を基にしている。

 10人のインディアンの男の子 食事に出かけた
  一人が咽喉を詰まらせて 9人が残った

  9人のインディアンの男の子 夜更かしをした
  一人が朝寝坊をして 8人が残った

  8人のインディアンの男の子 デヴォンに旅した
  一人がそこにとどまり 7人が残った

  7人のインディアンの男の子 薪を割った
  一人が真っ二つになって 6人が残った

  6人のインディアンの男の子 蜂の巣で遊んだ
  一人が蜂に刺されて 5人が残った

  5人のインディアンの男の子 訴訟を起こした
  一人が裁判所にいって 4人が残った

  4人のインディアンの男の子 海に出かけた
  一人がニシンに飲まれ 3人が残った

  3人のインディアンの男の子 動物園にいった
  一人が熊に抱きつかれ 2人が残った

  2人のインディアンの男の子 日光浴をした
  一人が熱で焦げて 一人が残った

  一人のインディアンの男の子 一人ぽっちになった
  そして自分で首をくくって 誰もいなくなった

古い映画なので、今見るとテンポの遅さが気になるが、横溝正史の金田一 耕助シリーズ「悪魔の手毬唄」や「獄門島」など、多くのサスペンス映画に影響をあたえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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