イギリスの作家イアン・フレミングのベストセラー小説「007」シリーズ最初の作品は、カジノ・ロワイヤルで1953年に出版された。
主人公は英国の諜報員ジェームズ・ボンド。
物語は、ロワイヤル・レゾーのカジノでギャンブルを行い、フランスの組合の会計係でロシアのエージェントの一員であるル・シッフルを破産させるというもの。

小説「007」シリーズの映像化は、カジノ・ロワイヤル出版の翌年1954年10月21日、アメリカのCBS TV番組「クライマックス!(Climax!)」という短編シリーズの1エピソードとして「カジノ・ロワイヤル」が放送された。


カジノ・ロワイヤル

原題:Casino Royale
アメリカ/1954年
上映時間:1時間

Cast
James Bond...Barry Nelson
Valerie...Linda Christian
Le Chiffre...Peter Lorre

Barry Nelson Linda Christian Peter Lorre

小説「007」シリーズの映像化初がTV版「カジノ・ロワイヤル」で、ジェームズ・ボンドを演じたのがバリー・ネルソン(Barry Nelson)、初代ジェイムズ・ボンドになる。

バリー・ネルソンは1960年代から70年代の終わりまでブロードウェイで活躍。
舞台のほか映画では大空港 Airport (1970年)の機長役、シャイニング The Shining (1980年)の支配人役やテレビドラマなどに出演している。

このアメリカ版TV「カジノ・ロワイヤル」では、ジェームズ・ボンドは英国情報部員ではなく、アメリカ情報部員という設定になっている。
※ジェームズではなくジミーの愛称で呼ばれている。

アメリカ向けに主人公のボンドはアメリカ人に変更され、ボンドはを助ける英国情報部員クラレンス・ライター(原作ではCIAのフェリックス・ライター)という設定だ。

ホテルのカジノでのシーンがメインで、アクションシーンも秘密兵器もボンドカーも出てこない。

舞台はカジノとホテルの部屋、エレベーターホールの3か所。

シリーズ第1作である「カジノ・ロワイヤル」は、3回映像化されている。
最初がこのテレビ版、次が1967年のコロンビア映画版「カジノロワイヤル」、そして007シリーズの第21作「カジノ・ロワイヤル」(2006年)。

1967年/デヴィッド・ニーヴン

2006年/ダニエル・クレイグ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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